今月のことば「80歳の壁(和田秀樹著)」

誕生日が来たら七十九歳、数え年なら八十歳・傘寿。

壁を超えたら、人生で一番幸せな二十年が待っています!という新聞広告にひかれて「80歳の壁」という本を買ってきた。
高齢者専門の精神科医である和田秀樹氏著の本である。

読み進めると頷くところが多く、これなら私でも80歳の壁を超えることができるだろうと元気づけられた。
その一部をご紹介する。

・食事は我慢しない。食べたいものは食べる。小太りくらいでちょうどいい。
・自動車の運転免許は返納しなくていい。最も事故を起こしているのは十六?十九歳の一四八九件、次いで二〇?二四歳の八七六件。
 八十?八四歳は六〇四件、八五歳以上は六四五件。高齢者だけが危険というわけではない。
 だが運転技術に過信は禁物、安全運転を。

・お酒もタバコもギャンブルも適度に。自分でコントロールで4きる範囲で。

・外へ出よう。歩くことは足の老化予防だけでなく、心臓のポンプ機能も強化してくれます。
 また日光を浴びることで「幸せホルモン」と呼ばれる脳内伝達物質が分泌されます。

・孤独は寂しい事ではない。誰にも遠慮せず、自由気ままにできる時間と考える。

・好きなことをする。嫌なことはしない。
 したいのに我慢することはやめましよう。
 あの時やっておけばよかった、と後悔することがないように。

・エアコンつけて水を飲み、猛暑から命を守れ。
 毎年、熱中症で千人くらいが亡くなり、その八割を六十五歳以上が占めています。
 エアコンをつけこまめな水分補給を徹底しましょう。

和田氏は高齢者を幸齢者と呼び、老いを受け入れ、できることを大事にする考え方を勧めている。

それおもん見れば人間はただ電光朝露の夢まぼろしのあひだのたのしみぞかし
たとひまた栄華栄耀にふけりておもふさまのことなりといふとも
それはただ五十年乃至百年のうちのことなり

八十歳を過ぎた幸齢者は人生の最終段階。
いままで生きてきたことを感謝し、会い難き仏法に会ったことを歓びお念仏申して暮らしたいものです。

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